黒バス triangle SS~secret story~
第7章 キセキと人狼をやってみました。
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《ゲーム後》
「優ちんのハンバーグおいし~」
「流石茶倉さんです。」
「ああ、優の料理は絶品だな。」
勝者が悠々とハンバーグを頬張る様子を、敗者が恨めしく睨む。
「デザート用意するし、明日は唐揚げ作るから、ね?」
わかりやすく不機嫌なみんなに声をかける。
がそれで機嫌が戻るわけでもなく、私は話を逸らした。
「そ、そういえば!モデルの人たちとやったときはどうだったの?」
「そうッスね…」
涼くんが思い出すように視線をさまよわせる。
「赤司っちほどではないッスけど、すごい奴はいたッス!オレらと同級生なんだけど、それが無表情で!嘘か本当かの区別が全く出来なかったッス…」
「へぇ、すごい人もいるねぇ。」
どんな人だろう?
涼くんがすごいって言うんだから、それほどなんだろう。
私は雑誌なんて読まないから、その人のことを全くわかっていない。
でもこの話で少し関心を持った。
そして数年後。
私は彼女と出会った。
一言で言うならば、これも『運命』なのだろう。
短くも濃い青春の1ページ。
Fin.