黒バス triangle SS~secret story~
第7章 キセキと人狼をやってみました。
夜。
(誰が占い師だろ…)
さっきの昼にあっくんがすぐに抜けたから、情報がほとんどない。
(でも、人狼だってわかってないし!もう誰でもいいのかな。)
いろいろ考えた後、私は隣にいたさっちゃんを指した。
昼。
「昨日殺されたのは、真太郎だ。」
その征くんの声で、真くんが渋々席を立つ。
ごめんね、真くん。でもわからなかったんだ。と心の中で言い訳しておく。
「誰か報告ないッスかー?」
「おう、あるぜ。」
その一言で大くんに視線が集まる。
「オレ、占い師なんだけどよ。テツ、お前人狼だろ?」
「…ボクですか。」
「間違いないぜ。」
「でも青峰くん、さっきから変なところで嘘ついたりしますし。正直信じにくいと思いますけど。」
「さっきって一回目だけだろ!」
大くんとテツくんが争いを繰り広げてる。
でも確かに。一回目だけだし、役職がある時はちゃんとやってるし…
何より大くんの野生の勘ってものは当たるから…
一回目もそうだったし。
「私は大くんを信じるよ。」
「他に情報もないッスしね。オレも信じるッス!」
私と涼くんが味方すれば、大くんからは高らかな笑い声が、テツくんからは非難の目が飛んでくる。
「でも、青峰くんが人狼ってこともあるよ!私はテツくんの味方だから!」
「桃井さん…」
「私、テツくんが人狼でも、テツくんが好き!人間と人狼の恋もありだよね!」
あらら。
さっちゃんの目がキラキラと輝きだした。
「というか桃井さん。ボクが人狼って決めつけてますね。」
「え?!そんなことないよ…」
さっちゃんの目が泳いでいる。
「…もう、いいです。大人しく殺されます。」
テツくんが仕方なく席を立つ。
「ごめん、テツくん!でもそんなテツくんも好き!」
さっちゃんの声が虚しく響いた。