黒バス triangle SS~secret story~
第6章 If
思えば、優はずっと泣き虫だった。
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「そっちのぬいぐるみがいい~」
幼稚園児にはよくあること。優のぬいぐるみが他の子に取られる。
「あ……うぅ……」
取られたぬいぐるみを見て泣き出しそうになる優。
(妾の優を泣かせるとは…)
怒りを抑えて、優に語りかける。
『大丈夫か?…優、こうしてみろ。』
妾の提案を聞くと、笑顔を見せた。
違うぬいぐるみを持って、その子のところに行く。
「わたしはこっちのぬいぐるみつかうから、いっしょにあそぼっ!」
「うん!」
とりあえず一安心。
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こういうことを度々やっていたから、優は大人っぽい子と見なされた。
だからかもしれないが、優は1人で抱え込んで、1人で泣くことが多かった。
…妾の前では泣き虫になった。