黒バス triangle SS~secret story~
第5章 素直じゃない心
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「ねぇ、宮地……」
「………なんだよ。」
間を空けて、返事が返ってくる。
(好きって伝えたらどうなるのかしら…)
想像もつかなかった。
もし上手くいって、つきあったとしても。
もしフられて、気まずくなったとしても。
他の状態になったとしても。
(……あたしの素直な気持ち。)
(…ふふっ。)
「何でもない。心配してくれてありがと。」
「別に心配なんてしてねぇよ、轢くぞ。」
「轢くなんて、怖いわよ。」
今度は間髪を入れず答えた宮地に、あたしはクスリと笑った。
あたしの心は素直じゃない。
だから今はこのままでって思った。
進まず、止まることを選んだ。
でもすっきりしてる。
…これがあたしの素直な気持ちだから。
Fin.