第2章 第1章 クスリ使いの目覚め。
ふっと、暖かい日差しが差し込む。
太陽の光がまぶしく、私を照らす。
「ん、んんんん....今のは、夢、ですかね?」
子供の頃の拙い夢。
そんな夢を見るということはわたしも彼女のことを欲しているのかもしれない。
今更考えても仕方ないことですが、ね。
朝の支度を整え、司くんのまつ、玉座の間みたいなところへ向かう。
そこには、この武力帝国の王、司ともう1人、ゲンがいた。
「あ〜れぇ〜、氷月ちゃん、今日はおはやいねぇ。
嫌な夢でもみたの?」
相も変わらずヘラヘラとした喋り方で話しかけてくる。
しかも、図星の夢。
はぁ、とため息をつき、答える。
「大したことじゃありませんよ。ただ、司くんにお願いがあってきました。」
「「おねがい?」」
ゲン君と司くん、どちらも驚いたように聞いてきた。
そういえば、わたしからお願いするのは初めてでしたね。
「いや、うん。めずらしいね。氷月。それで、君のおねがい、というのは?」
「優先して起こしたい方が1人、います。彼女がいれば、今の司帝国に不足しているものが解決するでしょう。」
「めずらしいね、君が人を褒めるなんて。うん。氷月がそういうのなら、いいだろう。早速、準備を進めよう。」
そういって立ち上がる。
この男はどこまでわたしのことを信用しているのだろうか。わたしの考えていることなどしらないだろうに…
心の中でため息をつき、司君の後をおった。
.