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毒と薬は使いよう

第1章 序章 薬の天才





季節は春、とある道場。


みんなが、槍を模した棒を、えい、えい、と叫びながら振るう。


その中に1人の白髪の少年がいた。


(氷月くん...)


彼は暁 氷月(あかつき ひょうが )。
ここの道場、尾張貫流槍術の師範代の息子である。


彼は人一倍努力してるのかとてもキレがよく付きの形もいい。
その様子を道場内で見守ることしかできないなんて...


はぁ、とため息を着く。


あれこれ悩んでるうちに練習が終わったのか、終了の合図がなされ、少年たちはこちらにくる。


「葵、練習はおわったぞ。」


「ご、ごめんなさい。」


わたしは、父の言葉でハッとする。
あわてて、タオルと飲み物ををもち、氷月を探すが見当たらない。


やれやれ、いつもの如く例の場所か、とおもい、父に外に出ることを伝え、氷月がいるであろう場所に行く。


道場から少しでて、細い道を抜け、中庭の方にでる。


葵は、辺りを見回すが、誰もいない。
今日はもう部屋に帰ったのか、と思い引き返そうとした時。


「葵、こっちですよ。」


少年らしい声が後ろから聞こえ、振り返る。
そこにはお目当ての少年、氷月が居た。


「氷月、探したよ。
もう。ここに来るのはいいけど、隠れるのはやめて。
驚いたじゃない。」


葵はくすりとわらって氷月の肩にタオルをかける。
そして、座るように促し、バイタルチェックを行う。




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