第5章 アイドルってやつ
きっと何かの間違いで
大ちゃんはきっと否定してくれる
そう思って仕事場から急いで家に帰ったけど
その日を境に
大ちゃんが隣の家に帰ってくることは
なくなって…
スマホの電源も切れて
連絡さえも取れなくなって
私の毎日から
大ちゃんはまた突然にいなくなってしまった
もう絶対に
いなくならない
そう言ったのに
怖がらずに好きになれ
そう言ったのに
テレビに映る大ちゃんは
いつもと同じように笑ってる…
苦しくて…
苦しくて…
私は
笑うことさえ出来ないのに…
こんなふうに裏切られるなら
大ちゃんを
アイドルなんてやつを
好きにならなければよかった…