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好きに理由はいりません
第1章 幼馴染ってやつ
小さい頃
私には大好きなお兄ちゃんがいた。
いや…お兄ちゃんって言っても
血のつながりはなくて
同じ団地に住む4歳年上の赤の他人。
その人は年上のくせに
すごく笑顔がかわいくて
共働きな両親と
根暗で人見知りな性格のせいで
一人でいることが多かった私を
いつも気にかけてくれる
ありがたくも優しい
特別な存在だったんだ。
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