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幻想科学物語

第5章 Z=4 ガスマスク+シールド>H2SO4






カセキは千空の言う通り、2人がガラスを作る様子をみて、分析をはじめた。
クロムや千空の手つきをみて心の中で、何をしておるクロム、やら、回す速さにムラがある、など、職人ながらの視点で心の中でツッコミを入れていた。


が、すぐに我に返り、絶対協力するもんか、と決意を固めている時に千空がちらっとカセキの方を見る。
そして、にんまりと笑いながら、カセキにとってのトドメの一言を放つ。


「ククッ、ものづくり一筋の漢がよぉ、ガラス細工っつうヨダレたれまくるもん目の前にして大人しく座っていられるわけねぇよなぁ?カセキのじいさん♪」


「く、くぅ、全く見ちゃおれんわい。まんまとのっちゃうわい。」


そういい、どこかのケン○ロウみたいに麻縄ごと服を破るカセキ。
その下からはご隠居とは思えないほどの筋肉が現れる。
服を破るところから、服の下の膨張した筋肉まで、全部が驚きの連続なのか、ま、まじかー、としか言えない3人。


カセキは、わしにまかせろ、といい、早速ガラスの原液に棒を浸し、膨らましたり、型を作っていく。


「千空、とかいうたかね?どんな形にすればいい。」


「あ、あぁ、下は丸くて細長い包みたいなもんついてるやつや、入口が大きくて丸い形のもの、あとは細いものなんかあったらいい。」


「あいわかった。」


そういって千空の指示通りのものを次々と完成させていくカセキ。
クロムは、次々と完成していくガラス細工と、それをたんたんとこなすカセキに驚くばかりであった。



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