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幻想科学物語

第5章 Z=4 ガスマスク+シールド>H2SO4






門にたどり着き、暫く待っていた。
足跡が聞こえたのか、カウントを続けていた千空、ルリの容態を案じてたルーチェは橋の方をみる。


橋の上には麻縄で縛り上げられた身長の低いお爺さんとクロムが歩いてこちらに向かってきていた。
コハクとスイカは顔見知りなのかさほど動揺した様子ではないが、千空とルーチェはほんとにおとぎ話に出てくるようなお爺さんが来たことにビックリした。


((誰だ、あのジジイ/おじいさん))


やがて橋を渡り終え、こっちについたときに、クロムは両手を合わせ、そのお爺さんに頼みごとをする。


「頼むぜカセキのじいさん!あんたの職人技借りてぇんだ。」


「荒縄で人を縛っちゃう変態プレイが主のものの頼み方か!わしは怪しい術の類には一切手伝わんぞい!」


「ほら、そういってきてくんねぇからよぉ。」


「変態プレイ、って・・・どこからそんな言葉・・・」


「あぁ、俺も疑問におもってんよ。ただ、物語かなんかにでてくんだろうな。コハクたち、ゴリラとかしってたし。」


気持ちはごもっとも、という目で見るルーチェ。
しかし日本語が拙いルーチェでも不思議におもったのかつい言葉にだしてしまう。
それに対して千空は腕を組んだまま冷静に答えるが、ルーチェの方は無表情ながらに引いた目付きで見守っていた。


クロムとカセキのやり取りがすこし落ち着いた頃にスイカが、漆の入った土器をもってカセキに近づく。



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