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幻想科学物語

第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?





「にしても、逆に疑われねぇか?そんなバレバレな嘘。しかもシーラのお母サマなら一発でお元気いっぱいってことバレるとおもうんだかな?」


「バレても、いい。大事なのは、ゲンが接触すること。」


「なーるほど。ただ偵察して帰ってきた、ではなく、1悶着あって逃げ帰った、という印象の方が納得しやすいもんね。さらに、シーラちゃんと話す時間も稼げて一石二鳥。」


締まらない姿だけど、それでスパイができるなら、と納得したようにヘラっとする。
そして、後ろ姿で、そんじゃいってくるわ、と言わんばかりに手を振って司帝国へと向かうゲン。
その2人を静かに、そして頼んだよ、という視線で見送るのであった。


千空とルーチェはゲンを見送ったあと、遅いから戻るか、と科学王国の拠点へと歩く。


「なぁルーチェ。お前、お母サマの所に行かなくていいのか?」


「...急にどうした。」


「おめーはよく知りもしねぇ、俺たちを助ける程のオヒトヨシだ。
お母サマがあっちにいる、なんて聞いて、じっとしとれるほど、我慢強くねぇだろ。」


「......現況がわからない以上、下手に動けない。それに、母様なりの考えがある、と思う。」


「あぁ、そうかよ。」


普通だったら助けに行きたい、と強く思うものなに、ルーチェは冷静に状況を見極めていることに少し驚く千空。


ルーチェも不安に思わない訳では無いが、これまでの実績や実力を直接見てるからこそ、不安だけでなく信頼もあった。


そこから2人は会話すること無く、月光が導くまま、科学王国の拠点へと戻っていくのであった。


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