第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?
「俺が科学王国に寝返るための条件、千空ちゃんとルーチェちゃんなら分かってんでしょ?」
ルーチェはわかるが、千空までご指名となると、訳が分からなくなってきた。
千空が出せるカードといえば、科学で作れるものに限られてくる。
それか、科学王国のリーダーとして付いてくるように指示するか。
(いや、それだと、わざわざ俺に交渉しなくても、ルーチェを脅して俺を捕えさせればいい。つまり、こいつも科学で何かを求めている。
なんだ、こいつが求めてるもの。考えろ、考えるんだ。)
あさぎりゲンとの出会いのきっかけ、それはラーメンを食べた時に、コーラが欲しいと言った時だった。
『あぁ、これ、飲み物がほしくなるねぇ。コーラとか。』
『あ?コーラ?』
千空は、やり取りを思い出し、ハッと気づく。
そして悪いことを思いついたかのように、ニヤッと悪い顔を浮かべ、その赤い瞳でゲンの姿を捉える。
「あぁ、そういうことか。ククッ、てめぇも中々食えねぇな。
おめぇの欲しいもん、コーラ、だろ?」
「ハハッ、大正解。千空ちゃんなら分かってくれるとおもったよ。
このストーンワールドで作れる?千空ちゃん。」
「あぁ。俺ならな。」
千空の言葉にゲンにんまりぃと笑う。
コーラ、それが2人の同盟の締結だと、お互い目線で語る。
しばらく沈黙が続いたが、やがて今度はルーチェの番だと言わんばかりに視線を送る。
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