第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?
門番に着いたコハクは2人に問いかけをはじめる。
「金狼、銀狼、君たちに聞きたいことがある。ルリ姉のことをどう思っている。」
2人はぽかんとした表情でコハクをみる。
そんな2人をお構い無しに言葉を続ける。
「妻として、娶りたいと思うか!」
金狼と銀狼はいきなりのことではぁ!?と大声をだす。金狼にいたっては、こういう話は苦手なのか、目を見開き、口を開けたまま固まっている。
金狼の方はすぐに正気に戻るもデレデレのとけた情けない表情で、コハクの質問に答える。
「あ、いや。考えたこともなかったけど、ルリちゃ...あ、いやルリ様はお淑やかで可愛いし、目もクリっとしててぇ、うほぉ...」
「顔のことばかりじゃないか。女子の外見しかみてないのか!
最低すぎるぞ、銀狼貴様!」
「あ、なんだよ?おしとやかっていったじゃん!」
銀狼の回答に少し意識を戻したのか、情けない弟を叱る金狼。
その後一息をついてコハクの方に向き直る。
「俺の答えはただ1つ。門番は問答しない。ルールはルールだ。だが、勝手な呟きを聞くだけなら、ルール違反では無い。千空及び、そこの妖術使い、とその女が悪では無いことはわかっている。いつもの様に説明は省いてかまわん。目的はなんだ。」
銀狼の意外な言葉にみんなは、おお、っと驚く。
コハクは上を向いて、ゆっくりと深呼吸をする。
「私は、姉者の命を救いたいのだ。」
ふたりは、そのコハクの重い一言に頷き、了承した。
.