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幻想科学物語

第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?





魔導力を感じるということはすなわちその魔導士が現在生きてるか、死んでまだ間もないか、のどちらかをさす。
ルーチェは、無言でゲンをみる。


(おねがい。いきているといって。)


「うん。シーラちゃんは生きてるよ。これももらったしね。」


と言いながら、あたたかい炎に包まれた石をみせる。
燃えてはいるが、その炎はゲンの手のひらでユラユラと揺らめいており、一向に燃え移る気配がない。


ルーチェは、これに心当たりがあり、今度はゲンの手のひらを見ながら、一筋の涙をながす。


「そ、そう。母様はいきてる、の。」


「そうそう、お母さんはいきて...おぉぉぉお母さん!?!?ジーマーで!?」


ルーチェの頷きにゲンは、目を白黒させていた。
というのも、ゲンのしってるルーチェは、とてもじゃないが子持ちには見えないほど若々しく不気味な程美しかったからだ。


対してルーチェは何を驚くことがあるのだろう、と不思議そうにみつめる。
年相応に見た目は40代だが、目の形以外は自分そっくりなのだからなにも驚くことも無いでしょ、と言おうとした時、遠くからおーい、という声が聞こえた。


ルーチェはまずい、と思ったが既に遅く、先程の乱闘騒ぎを聞き付けた一行がルーチェの作りだした傷ついたゲンの偽物を見て、大丈夫か?とか死んだとかいっている。


千空は、即死と断定するには早いと感じたのか、槍を引き抜くと血痕がついてないことに、気づく。



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