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幻想科学物語

第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?





体の向きごと、ルーチェのほうにむけ、言葉を続けるゲン。


「正直ねぇ、千空ちゃんたちは超えてくるとおもうよ。
君たち、魔導士をもね。このストーンワールドで電気を作った。
つまり、これからそれ以上の物が作られるかもよ?」


ゲンの言葉に反論しようとしたが、一旦やめた。
なぜなら、君たち、という言葉がやけに引っかかったのだ。


「きみ、たち?」


「そう。多分心当たり、というか、恐らく家族、だよね?
シーラちゃんという、ドス黒いピンクの瞳をもった魔導士と。」


シーラ、ピンクの瞳、それだけでルーチェの無表情を崩すにはじゅうぶんだった。
そして、ルーチェの中での謎が少し解けたようだ。
ルーチェは短剣にかけていた手を離し、次にペンダントに手をかけ、スティックを出す。


「魔導士、そして、シーラという名前、それらをどこ…!?」


言い終わる前に何者かが近づいてくる気配を感じ取り、咄嗟にゲンと共に茂みに身を隠す。
そして、怪しまれないように瞬時に呪文を唱える。


「イリュージニング・ヒューマ・シー」


そうルーチェが呪文を唱えると、先程まで2人がいた場所にゲンの姿が現れる。その姿を見るやいなや、叫ぼうとしたのでルーチェは慌ててゲンの口を塞ぎ様子を見る。


闇討ちかなにかの類いだろう。
ルーチェが召喚した影は無惨にも色んなところを殴られ、床に倒れる。そして、トドメには胸にプスリとリアルにものが刺さったような音が聞こえた。


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