第4章 Z=3 科学+魔導=マンパワー?
「このまま、俺たちがルーチェの力に頼ると、人類は発展しない。それどころかルーチェを巡って戦争になりかねない。」
「といってるけど、どうなの?ルーチェちゃん。」
「半分正解。魔導士たち、別に覇権取りたい訳では無い。
ただ、自分の生活のため、そして、闇の魔導術と戦うため、習うし、使う。」
「とかいいながらなんでハンマーひとりでに動いてるのよ...」
銅板を叩くのは疲れたのか、ハンマーらしきものに、さり気なーく魔導を使って自由に動かしていく。
ゲンは、その光景をみて、発言と行動がー、と思い、大分顔をひきつらせていた。
千空は納得できないでいた。利用できるものはなんでもおありがたく利用する、それが彼の考え方だったからだ。
「先程の話をきいて、ニワカには信じ難いが、これが本物の妖術、というものか。」
「千空とはまたちがった凄さなんだよ。」
「おう、ホントにいたんだな。妖術つかい。」
ガンッ、ガンッ、ガンッ、と3人の呟きをかき消すようにハンマーがひとりでに動く。
ルーチェは、その隙にと傍に置いておいた水を1口のみ、千空とゲンに向き直る。
「2人とも、魔女狩り、しってるでしょ。」
「うん、勿論♪キリスト教がむかしむかーし無慈悲にも訴えだけで何人も処刑しようとしたあれ、だよね。」
「あぁ、俺もなんか習ったわな。そういうの。
たしか、医術にたけた女性が中心に処刑台に送られたんだっけ?」
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