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幻想科学物語

第3章 Z=2.5 Xデーの後日譚





そして現代----------


「そして、私はこの時代へとやってきた。」


そう短く告げる唇は冷たく、おもたく、震えていた。


歩みを進めていた一行だが、気づけばその場に立ち止まってルーチェの話を聞いてた。


ルーチェは一通り語り追えると、この時代に飛ばされた時の記憶が蘇ったのか、ガタガタと震える。


その震えを優しく包むように、コハクが手を握っている。


しばらく一行は重苦しい空気につつまれ、誰1人として喋ろうとしなかった。しかし、そんな中、口を開いた無神経な男がいた。


「ほーん。つまり、ルーチェたちの村人は、全員石化から復活したのち、なにか別の現象におそわれたってことか。」


「千空、貴様、人の心というものがわからんのか。」


「事実確認だ。石化光線自体謎の現象なんだ。そんな中、村に封印してあった闇の攻撃とやらが殲滅できてるかわからん、となると、敵は増える。人類が今度こそ、滅ぼされるんだ!そんな事あっていいもんか!」


珍しく千空が感情的になる。止めに入ったのがコハク相手でもお構い無しにズケズケという。


「んー、そうだねぇ。今回ばかりは千空ちゃんが正しいねぇ。
ルーチェちゃんの話がほんとだとしたら、石化だけでなく、みんな闇にのまれてゲームオーバー。ルーチェちゃんいるけど、どこまで防げるかわからないしねぇ。」


いつものへらへらした感じとは違い、真剣な眼差しでコハクとルーチェを見る。


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