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幻想科学物語

第3章 Z=2.5 Xデーの後日譚





「で、どうだった?」


「不毛だったわ。教師仲間に連絡してもナシのつぶて。なーんの更新もなし。」


もう夕方なのにねー、と無駄に端末をいじり続ける。


それなら、諦めて夜に備えればいいのに、と思いながら紅茶を飲み干す。


とりあえず、夜もどうせ働くであろうシーラのために夕飯の支度をするべく、台所へとたった。


「何が食べたい?母様。」


「うーん、いつも通り、肉とサラダを挟んだサンドイッチ。」


まーたそれか、とため息をつく。
確かに手っ取り早く栄養はとれる。が、ここ1週間同じメニューばかりでさすがに食に興味のないルーチェも飽きた、ということを表情に出す。


しかし、母の要望だ。このあと、街、というか、おそらく、ヨーロッパ周辺の見回りにいくだろう。


どこかの国のことばで、腹が減っては戦ができぬ、という、言葉があると母が言っていた。


戦では無いが、途中で倒れないように、と思いを込めて、サンドイッチ用の肉の仕込みを始めた。




その日の夜---------------


ルーチェがお風呂から上がり、しっかりと髪を乾かす。
その後、水分補給のためなのか、ワインを冷蔵庫からとりだし、ボトルを開けて、コップに注ぐ。


ごくごく、と少し飲み、ぬるい、いやまぁ冷えてるんだけど、やっぱり冷蔵庫がほしいなぁ、と思いながら、ソファに腰掛ける。


そして、今日起きたことの整理を脳内でしはじめる。


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