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幻想科学物語

第14章 Z=13 決着






翌朝--------


朝日が昇ると共に、数十人ほどが奇跡の洞窟前に集まった。


もちろん、千空やゲン、羽京といった、代表格はもちろんのこと、イシガミ村からは全員、そして、司帝国側からも何名か集まった。


千空は昨日解散前に伝えた時刻になったことを確認して、ルーチェに話しかける。


「ルーチェ、時間だ。シーラの遺体はどこに埋める。」


「……司帝国の千空のお墓の横。あそこに埋めたい。」


ルーチェがそういうと、みんなは、確かにあそこには死体やら遺品やら埋まってるからなぁ、と納得した。


一行は大樹たちの案内の元、千空の墓へと向かった。




墓に着くと、パワーチームが人一人埋めれるだけの穴を掘った。
ルーチェは、その土の中にシーラの遺体を横たわらせる。


「グリシア・アテール」


ルーチェが呪文を唱えると、シーラの体は氷に包まれた。
みんなは、その場にて、手を合わせ、シーラの冥福を祈る。


ルーチェもその場に跪き、シーラに話しかけた。


「母様、紹介が遅くなったね。ここにいる人たちが私の仲間だよ。みんないい人たち。イシガミ村の人たちも良くしてくれて……子供たちも…慕ってくれて…うぅ…」


ルーチェは最初こそ笑顔で話しかけていたが、徐々に涙が溢れてきて、やがて嗚咽を漏らす。


ルーチェが泣いていると、ゲンが静かにルーチェに寄り添い、肩の上にそっと手を置いた。


「ルーチェちゃん、色々話したいのはわかるけど、あまり長引くと、余計に辛くなるよ。だから、ここらへんで、ね?」


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