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幻想科学物語

第13章 Z=12 共闘





3人は「あちゃー」と顔を歪めるが、千空はすぐに違和感を覚え、英語で受話器に語りかけた。


「クロムに電池を差し入れたのは羽京、てめぇか?」


すると羽京がクスクスと笑いだし、続きを喋る。


「流石、飲み込みがはやいね。あのままクロムを助けにきていたら千空、君が死んでいたからね。勘違いしないでほしい。別に僕は君の味方じゃない。」



「ああ、だろうな。味方なら最初からクロムとっ捕まえねぇよ。」


「僕たちも探り探りなんだ。君たちかどういう人間なのか、話を聞きたい。」


羽京は自分の目で見た事、杠の行動、洞窟の中の石像たち、その全てを静かに語り続けてた。


「科学の力で世界全人類を復興させようとしている、ちがうかい?千空。」


「石化した連中が司にぶち壊されても、立体パズルみてぇに組み合わせておけば、全員救えるかもしんねぇ。正解100億点だ。だったらどうする?司先生にいいつけるか?」


「いや、千空、君たちに協力してもいいもおもってる。条件次第では、ね?」


条件次第、という言葉にゲンが変わろうか?とマイクを取ろうとしたが、千空は片手で制した。


「探り合いは時間の無駄だ。結論から言え。なんだ?条件っつーのは。」


ゲンとルーチェは、千空の直球的な発言に唖然とし、電話の向こうでは羽京が呆れ笑いを零す。


「OK,わかった。僕の条件はたった一つ。誰も死なないこと。」


その条件に3人の顔つきは更に険しくなった。


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