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幻想科学物語

第13章 Z=12 共闘





何がおかしいのか、わからないが、ルーチェはその場に吐き捨てられた血液を指につけ、すんすん、と匂いを嗅ぐ。


すると、そこから刺激臭が感じられた。


「な、なにこれ!」


「おう、ルーチェ。こいつは、シソとカタバミを一緒に噛み潰したやつだよ」


そういうと、千空とクロムは大声を上げて笑うか、ルーチェはそうもいかず、文句を言おうとしたが、ゲンが止めた。


「クロムちゃんが元気に帰ってきてくれたんだよ。今日ぐらい見逃してあげて。」


「…あんなことされたら肝いくつあっても足りない。」


「まぁまぁ。そういわずに、ね?」


クロムのやり口にだいぶ怒っていたが、ゲンのヘラヘラした口調や、2人の嬉しそうな様子、村人の笑顔をみているうちに、今日だけだよ、と小さく呟いた。




暫くは歓喜に包まれていたが、ここからは極秘のミッションのため、千空、ゲン、クロム、ルーチェの4人は携帯設置の場所確認のため、といって野営地から離れていった。


そして、科学王国から少し離れたところで、4人は立ち止まった。


「さぁて、と、クロムも帰ってきた事だし、改めてこれからの動き確かめんぞ。」


「おう、そうだ。例のモノマネ作戦、大丈夫なんかよ?」


そうクロムが切り出すと2人共、嫌な思い出を思い出したかのように顔を引きつらせながら、大丈夫、と頷く。


「リリアンオタクのニッキーちゃんに鍛えてもらったからね。」


「暫く、英語ヤダ。」


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