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幻想科学物語

第13章 Z=12 共闘






ルーチェが司帝国から走って帰ってきたころには、紙の盾を持った千空と槍をかまえた金狼という場面だった。


コハクにどういう状況か、を尋ねると、なんでも、紙の盾の強さを証明するために実践を行う、ということらしかった。


2人は危険だ、だの、全力でこい、だのやり取りをしたのち、金狼が全力で槍をついた。
が、紙の盾はビクともしていないが、千空のほうは衝撃に耐えられなかったのか、震えていた。


「質問したいのはわかるが、しばらくは答えられそうにないようだ。」


「痺れちゃってるんだよ。」


みんなが口々にそういうと、ルーチェはため息をつきながら、千空にそこに座るように指示し、半ば強制的に診察を開始した。と言っても、、普通の問診や傷がないかの確認と言ったことを主にしていた。


「さっきの紙の盾、なにか塗ってたけど、あれが原因?」


「くくっ大正解、百億満点だ。あれはカーボン樹脂っつてな、プラスチックその他溶かして混ぜたものを塗ったんだ。アホほど軽くてアホほど硬ぇ。究極素材だ。わかったら、全員で張り付けろー。」


そういうと、みんな納得したのか作業に戻り、それぞれ、カーボンを塗るもの、塗ったものを貼り付ける係、そして、エンジンの追加など、分担して進めていく。


ルーチェも診察がおわり、異常ないこと、そして、魔導が使えないからバトルチーム相手の無茶はやめろ、と小言を残し、みんなと一緒にクラフトに励んでいった。


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