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幻想科学物語

第13章 Z=12 共闘





「コクヨウ、ここらへんで陣を敷くならどこがいい?」


「どうしたんだ?千空。早く進まねば、クロムが危ないだろう。」


「いや、そうなんだがな、今のまま進むとみんなの体力がやべぇ。休憩がてら、どこかで野営して体力回復させる。ついでにスチームゴリラ号を改造する。」


千空の最後の言葉で、みんなは嫌な予感が的中したな、と思うが、このままスチームゴリラ号を押していれば、戦いの際の体力が持たないこともわかる。


「うむ、そうだな、崖なんかはどうだ?敵も責め入りにくいだろうし。」


「崖のちかく、か。それならコハクの視力と天体望遠鏡で奇襲があってもすぐにわかっていいな。うし、そこにすんぞ。もう少しだけ、ふんばれー!」


千空がそういうと、みんなは再び車を押しはじめ、近くの崖まで踏ん張った。





手頃な崖に着き、科学王国民総出で野営地を築き、生産設備を整える。


コハクとルーチェは、それぞれ司帝国の内情の視察と周辺の警備をおこなっていた。


「あれ?スイカは?」


「スイカは、敵陣の方へと転がって行った。おそらく、クロムの場所を探しにいったのだろう。」


いつもなら手伝いを率先してやるのに、スイカの姿が見えず、一通り見回りを終えたルーチェがコハクの元にやってきて尋ねる。


コハクは冷静に応えると、それはまずい、と慌ててルーチェはスイカの後をおった。


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