• テキストサイズ

幻想科学物語

第12章 Z=11 作戦会議





2人のわだかまりもとけたところで、運搬チームは再度目的地へと出発した。


途中マグマが無茶な歩き方をする為、ルーチェが強化魔導かけるがそれ以外は順当に、進んで行った。


そして、司帝国の近くの森にてルーチェは宵闇の魔導力に当てられ、これ以上は耐え難い、というと3人はさっさと終わらせて帰ってくる、といって待つように指示を出した。


暫くして日の光も暖かくなってきた頃、ルーチェの元に静かに迫り来る音が聞こえた。咄嗟に木の上に上り、しばらく様子をみていると、ゲンがこちらに走ってくるのが見えた。


(ゲンだけ??クロムとマグマは……)


目を瞑り、最悪の想定をする。だが、今は何としてもゲンを連れ帰れねばならない。
ルーチェは箒に跨り、走っているゲンの方へとむかう。


「ゲン!捕まって!!」


「ルーチェちゃん!」


ゲンはルーチェから伸ばされた手を掴むと、地面を蹴り上げ、そのままルーチェの後ろの方へと飛び乗った。


「ゲン、腰に手を回して。」


ゲンは迷わずルーチェの腰に手を回す。
ルーチェはそのまま上昇し、森の木々の少し上くらいで高度を固定すると、ゲンは目を見開いて景色に驚いた。


「ゲン、何があったの?」


「あ、ルーチェちゃん。ごめん。逃げる途中でマグマちゃんとクロムちゃんが囮になってくれて。俺1人しか帰って来れなかった。」


「そう。なら、早く戻って救出作戦練らないと、ね。」


そういうと、ルーチェは一気に加速する。
ゲンは初めての飛行ということもあり、酔いに耐えながらもなんとかルーチェにしがみついていた。


.
/ 363ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp