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幻想科学物語

第12章 Z=11 作戦会議






「千空、そしたら、私は行く。」


「あぁ、頼んだぜ、魔導士サマ。」


そういうとルーチェは近くに置いていた箒を手にして、空へと飛んだ。


木の上の高さまで行くと、ブラックライトを照らし、痕跡をたどって慎重にゆっくりと飛びすすめる。


暫くすると、ゲンたちの姿がみえた。ルーチェは飛行したままゆっくりと近づき、声をかける。


「みんなおまたせ。」


「「「えぇええええぇええ」」」


ルーチェが声をかけるとこちらを振り向き、絶句する3人。
箒に股がって空を飛んでいるのだから当然と言えば当然の反応だった。


ルーチェはストン、と降り立ち、箒を立てて持って、どうしたの?と言わんばかりに首を傾げた。


「いや、ルーチェちゃん?普通の人は箒にまたがって空を飛ばないからね?」


「何回かみてるけど、すげぇな、妖術。俺科学使いやめて妖術使いになりてぇわ。」


「いややめとけよ。危ねぇだろ、どー見ても。」


いつもは過激な発言をしているマグマもこの時ばかりはクロムを心配してか、辞めるようにと発言する。


そして、ルーチェの方を改めて見ると、ルーチェは少し気まずいのか目を逸らした。


2人はお互い無言なため、危ないと思ったクロムは二人の間に入ろうとするがゲンが肩を掴んで止める。


「ゲン、はなせよ。あの二人もまた因縁あるんだ。なにかあってからでは…」


「だからこそ、なのよ。2人の間のことは2人でしか解決できない。今は見守るしかないね。万が一、ということが起きてもルーチェちゃんの方が強いから大丈夫。」


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