第12章 Z=11 作戦会議
無事3人とも登録を終え、LINNに図書館内の読書スペースに案内をしてもらう。
なかなか入り組んだ作りになっていることや、途中とおった本棚の本の量、LINNの生態系にそれぞれ興奮しながらも何とか、たどり着く。
「こちらがドクショスペースになります。なにかあれば、オモウシツケください。」
「ありがとう。LINN申し訳ないけど、席を外してくれる?悪さはしない、と約束する。」
「ワカリマシタ。ごようがあれば、LINN、とおよびいただけたらスグにオウカガイいたします。」
そういうと、LINNはすぅっときえた。
それを見守ると、3人は興奮もそこそこに、3人がけのソファに、千空、クロム、ゲン、テーブルを挟んだもうひとつのソファにルーチェが座る。
クロムがソファの柔らかさや初めて見るテーブルに興奮していたが、早く話を進めたいルーチェは、コホン、と咳払いした。
「で、ここで話したいってことは、クロム以外の人間に話せないこと?」
「あぁ、ちぃと、村の連中、クロム以外には聞かせられない話でな。いまから話す内容が漏れたらまず止められる。」
「とくに、コクヨウちゃんや金狼ちゃんが知れば全力で止めてくると思う。そうなれば俺らは司帝国への先制攻撃どころじゃないねぇ。」
先制攻撃、司帝国、そのふたつのワードを聞いただけでゲンナリするルーチェ。
今度はどんなとんでもない話なのか、と不安になりながらも、3人を真っ直ぐに見つめる。
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