第11章 Z=10 それぞれの贈り物
結局、ルーチェが魔導書を返したい、ということもあり、その夜ルーチェは単独行動、他のみんなはマンパワー作戦でどうにかならないか、と二手に別れた。
ルーチェは、驚かせるから、といって、森の方へといき、例の詩を唱える。
そして、今度は人が1人通れるサイズの扉が開き、図書館の方に入ると、水晶玉に触れ、LINNを召喚した。
「LINN、ありがとう。本を返却するわ。」
「マドウショのヘンキャクがカンリョウしました。ホンジツはどうされマシタカ。」
「今日は熱魔導の保存とエレメント石について。急いでるから全部借りていきたいんだけど。」
「ワカリマシタ。ゴアンナイいたします。」
そういってこの前同様、ルーチェの前を飛ぶ。また複雑な迷路をくぐり抜け、お目当ての本を回収し、手続きをすると、ワープを使い、エントランスに戻って図書館を後にした。
そして、大量の本とともにもどってきたころには、装置が巨大化しており、疲れているはずのコハクとマグマがフーフーしていた。
「コハク、マグマ、あまり無茶は…」
「おう、ルーチェ帰ってきてたのか。ッテ、ルーチェが持ってきたもの、なんだぁ?箱か?」
クロムがルーチェが何冊も抱えている本を目にしてめを丸くする。
ルーチェはこれは、本だよ?というと、本??とマグマとコハクも手を止めてルーチェにきいた。
「あー、そっか。そもそも文字がなにか、ってところか。これがおわったら、教える。とりあえず、やるよ。」
そういって、ルーチェはまた本を片手に色々な魔導陣や呪文を試して見た。
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