第2章 Z=2 来訪者A
そして現在へと至る訳だが...
「千空ーー!獲物を狩ってきたぞー!」
「おー、サンキュー。それ、捌けるか?」
「ハ!勿論だ。任せておけ。」
コハクはもってた刀でササッと肉を捌きおえると、お湯が張ってある土鍋にいれた。ついでに、もうひとつの土鍋で魚をそのまま煮込む。
煮出しているあいだに、みんなで脱穀した猫じゃらし洗ったり、潰したりする。
潰した猫じゃらしを千空が卵と水、揉みだしを加え、捏ねたあと、包丁で麺状にする。
そのころ、具材から出汁が出ていることを味見して確認し、ルーチェは、ザルで具材を拾う。
残っただし汁で猫じゃらし麺を茹で始める。
「「なんか、美味しそうな匂いがしてきた!」」
コハクたちは、鍋から漂う出汁の香りに、蕩けた表情になり、叫んだ。
千空はフッと笑い、麺の茹でかげんをみて、盛り付けながら話す。
「俺らはなぁ、3700年前、このくっそ美味い科学の飯をなぁ、ラーメン、と呼んでいた!」
5人前そろえると、ルーチェ以外の3人はゴクリとつばを飲み込み、器をもつ。
コハクとスイカは匂いに釣られたが、猫じゃらしと、思うと顔を顰める。
「おぅ?毒味は任せろ!新しいモノに恐れず飛びつくのが妖術使いの生き様だぜ!」
クロムはそう叫び、勢いよく麺をすする。
口に含んだ瞬間、クロムは目を見開き、大声でうめぇ!と叫ぶ。
そして勢いよく食べ進めた。
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