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幻想科学物語

第11章 Z=10 それぞれの贈り物






感動の告白めいた場面もどこへやら、クロムがこの天体望遠鏡の仕組みを教えてくれ、と大声で騒いだために、千空による宇宙解説と、望遠鏡の仕組み解説が夜通し行われた。


この日ばかりは村の人たちも楽しく話をきいていたのか、一通り講座を終えるとまぁ百聞は一見だ、といって、順番に覗いてみろ、と千空が言うのでまずは幼いスイカから、順番に天体観測や、近くのものを覗いてみた。


ルーチェも、本を片手に、ここをこうすると見えるようになるらしい、と解説をする。


まさにサイエンスとファンタジーの融合だな、これからも頼むぜ、ルーチェ大先生、といやらしい笑顔の千空に、呆れたり、ケータイ作りの続きを日の出とともに行い、そこにマグマが手伝っていることに感動したり、といったこともまた思い出で。


夜明けと共にクラフトチームは眠気もそこそこに、タングステンを温めるための装置をつくれ、という超絶難関ミッションのために、ロードマップ作製に勤しむクロムチームと、タングステンを歯磨き粉にする化学チーム-千空とゲン-に別れて作業を進めた。


クロムチームには当然、ルーチェもいる訳で。


「って、あなた達ねぇ。虫眼鏡でやると、火傷する。フーガ・レヴィオン。」


そう唱えると、クロムの持っていた虫眼鏡が浮き出し、ある一転の所で止まる。続いて、ルーチェが呪文を唱える。


「フラーム・ボール・アウテリーア。」


そう唱えると、虫眼鏡から遠く離れたところに炎の玉みたいなものが浮かび上がる。


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