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幻想科学物語

第11章 Z=10 それぞれの贈り物






さて、ルーチェが旅立ったあと…


コハクたちはそれぞれ作業に取り掛かりはじめた。
といっても、コハクはガラスが出来るまで手持ち無沙汰だったのか、設計図を見ているゲンに話しかけた。


「ゲン、なぜルーチェも行かせたのだ?竹なんかはルーチェの魔導で浮かせた方が早いだろう。」


「うーん、それもそうなんだけどねぇ。ほら、お世話になったのはルーチェちゃんも同じじゃない?」


そう言うと、科学王国の拠点の方に、村の人達の足音が聞こえた。
そこにはルリを先頭に村の大人たちが勢揃いしていた。


「スイカからは話を聞きました。なんでも、千空さんの生誕日が3日後だそうで。私たちもお手伝いさせてください。」


「ルリちゃん。村の人たちもちょうどいいところに。いやぁねぇ、千空ちゃんへのプレゼントの他にルーチェちゃんにもプレゼントをあげたい、と考えててさ。人手多い方がたすかるよ。」


「まぁ!わたしもルーチェさんには沢山お世話になりましたからね。わかりました。ここは二手にわかれましょう。ところで、ルーチェさんには何をプレゼントするんですか?」


ゲンは、ルリたちにとある設計図をみせる。
それは、天体望遠鏡に比べるととても小さいが少し精巧な技術がいるものと、医者にとっては涙が出るほど嬉しいものだった。


「数千年前の人類いうのはこういうものも使っていたのか。」


「これなら、数人で簡単に作れるな。よし、二手に分かれてつくるぞー!」


村民たちは、おー!といって一致団結して作業に取り組んだ。


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