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幻想科学物語

第11章 Z=10 それぞれの贈り物






その雰囲気を感じとったのか、ゲンはたんまたんま、と手でルーチェを制する。


「ちょ、落ち着いてルーチェちゃん。何も全部魔導でやってもらおうとしてるわけじゃないよ?ここに居るみんなで作ろうって話。」


そう言うと、ペンダントに手をかけてたルーチェの雰囲気が和らぐ。
スイカはガタガタと震えており、他のみんなも動けずに絶句していたが、和らいだことで全員ほっと息をつく。


ゲンは、こほん、咳払いをして再びみんなの注目をあつめると、どこからか、大きい設計図のようなものを取りだした。


「ででーん。これがその天体望遠鏡の設計図!仕組みとかはその都度おしえるよ。カセキちゃんには、このレンズの作成、コハクちゃんはガラス削り、金狼ちゃんと銀狼ちゃんは竹を運んできてほしいんだ。んで、ルーチェちゃんは、図書館で調べ物をしてきてほしい。」


「調べ物??」


「そう、調べ物。この時代だと、どうしても、拡大とか縮小は最低限になっちゃうからね。どうせなら、綺麗な宙、みてほしいもん。」


ルーチェ以外はおお、と目を輝かせて、設計図を見つめる。
ルーチェは、ただ1つ、疑問に思ったことを質問する。


「ゲン、何を調べてほしいか、教えて欲しい。」


「んーとねぇ、そのエレメント石を応用した縮尺調節系の魔導がないか、ってのを調べて欲しい。」


だから何で、と口にしようとしたが、途中で辞めて、わかった、と返事をして、先程の山へとあるいていった。


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