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幻想科学物語

第10章 Z=9 科学の光と叡智の陽






しばらく耳を済ませ、断片に耳を傾ける。
すると、なにやら男の声が聞こえた。


『……ホムラ君、いいですね。見張りをお願いします。やりとりは……で…』


そう、氷月の声が聞こえた瞬間、かぁと、目を見開いた。
その急激な変わりようにみんなはだまってルーチェを見つめていた。


「ルーチェ、その石からはなにが聞こえたんだ?」


「あの男、マスクをつけた男の声。文字通り録音機。割れているからノイズがあって聞き取れなかったけど…内容は、見張り。」


「そっか。なら問題ねぇな。まぁ今更見張られたとこで問題ねぇよ。襲撃、とかじゃなけりゃなぁ。」


「いやしかし、だなぁ。ホムラを探した方がいいのでは?」


「くくっ、ホムラ1人に何が出来る。それにな、司帝国も無駄に動くことはできねぇよ。少なくとも、ホムラ1人に特攻命令出すとは思えねぇ。それよか、とっとと作るぞ、ケータイ。」


そういって、もどるぞー、と声を掛けると村へと歩いていく千空。
ほかの人たちも、千空たちのあとを追いかけ、村へと戻っていくのだった。


そして、村で準備を進めて、さぁ出発となったとき…


千空、クロムはガチガチの探検装備を着用していた。
その傍には装備がもう一人分あまっていた。


「おし、装備がひとつあまってるな。俺らと一緒に行くお仲間は、マグマ、てめぇだ。」


「おれ?」


「てめぇの馬鹿力がいる。仲良し探検隊トリオで潜りに行こうじゃねぇか。楽しいお宝ダンジョンだ!」


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