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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






村民たちは、千空が持っているコードの先からでている火花をみてただ驚いていた。


「こ、これって…まさか……」


「あぁ、水力発電機だ。」


ゲンが喉から絞り出した問いかけに、千空はククッと笑って答える。
村民側は、なんじゃそりゃ、とはてなマークを頭にうかべ、ゲンとルーチェはもはや慣れたのか、スゴすぎる、とだけ、呟いた。


「っっても、完成じゃねぇぞ。まだ肝心の電気がダラダラ垂れ流しっぱじゃねぇか。」


「?あのグルグルパワーって貯められるの?」


「あぁ、ちぃと作るの面倒だがな。ふはは、ぶっ倒れてる場合じゃねぇぞ。こっからケータイ完成までの道のりは難易度超絶アップの工作が山ほどあんからなぁ。」


銀狼の問いかけに頷いたあと、気が抜けて座り混んでいるカセキとクロムに視線をやり、追い打ちをかけるように声をかけた。
村民たちは、うわぁ、と絶望にみちた表情で千空をみる。が、いつもの悪いことを思いついたようなゲスい声でトドメをさした。


「スパルタ工作クラブの始まりだァ。唆るぜぇ、これは。」


もはや、叫ぶ気力すらなくなったのか、ただ肩をガックリ落としてはぁとため息を着く一行であった。


伸びているカセキとクロムをむりやり叩き起し、電気を貯めるもの、つまりバッテリーの説明をしながら、科学王国へとと戻って行った。


コハクとルーチェは、工作をしている間、ちかくの森で狩りや、布地に使える植物などの収穫をしていた。


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