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幻想科学物語

第2章 Z=2 来訪者A





千空はスイカの姿を見てくくくっとわらう。


「やるじゃねぇか。よぉし、鉄作りのマンパワーゲットに名探偵スイカ様ご出動だ。」


「おう、頼むぜ。名探偵スイカ。」


名探偵と言われテンションがあがったのか、これまで以上に嬉しそうにコロコロと転がっていく。


みんなできっちり見送ったあと、千空はみんなの方に向く。


「それじゃ、情報収集の方はスイカに任せるとして…
お医者サマのご意見をきこうじゃないか。」


「…どういうこと?」


「ルリの病気についてだ。コハクからの情報で何とか病気の予測つけられねぇか?」


「は、はぁ?診察、しないと...そもそも状況だけ、なんとも、言えない。」


ルーチェとこればかりは仕方ない、匙を投げたように首を横に振る。
しかし、千空も諦めずにルーチェに食らいつく。


「俺たちはなんとしてもルリを救わなければなんねぇ。その為に抗生物質をつくるんだよ。情報は多ければ多いほどおありがてぇ。抗生物質が効くのかどうか、効かないなら、他の薬も考えねぇといけなくなる。」


千空は真剣な眼差しでルーチェを見つめる。
どうしたもんか、と考えるが、たしかにルリの病状を知らなければ抗生物質はただの毒となってしまう。


それだけは避けなければならない。


「コハクからの情報だけ、難しい。可能性があるもの、教える。」


千空はルーチェ答えに満足し、教えてくれ!、と赤い瞳を揺らしながら彼女の方をじっとみた。

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