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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






森につくなり、クロムは広い地面にロードマップを描き始める。
それは、なにやら回転軸や、そういった車輪といったものだった。


「ていうやつを作りてぇんだが、流石に木を切り倒したり、細かくわけたりは俺らじゃ骨がおれるからよ。ルーチェ、お願いできるか?」


「わかった。」


「そしたら、俺とカセキの爺さんには、その後の工程に取り掛かる。これは唆るじゃねぇか!」


クロムはどうやら千空と一緒にいて思考回路だけでなく、口調も伝染ったらしい。
無茶ぶりを要求するのは1人だけにしてくれ、と心の中でため息をつきながら、スティックを展開した。


そして、風魔導を起こし、木を何本か切り倒し、枝の部分を切り落とす、といった大きな作業を難なくこなす。


その木材を使って設計図通りに木材を成型していくクロムとカセキ。
途中で折れたり、そもそも木材が腐ってたり、と四苦八苦して取り組む3人であった。


そんなこんなで2日後--------


3人はできた、完成品を近くの滝へと運び、設置する。
すると、その完成品は、水の勢いでクルクルと動き出した。


「よっしゃああぁあああぁ!完成したぁああぁ!」


そうクロムが嬉しそうに叫ぶ。カセキも嬉しかったのか、おっほー!と大興奮してきた。3人は喜びを分かち合うかのようにハイタッチをする。


「おう、そんじゃ、俺は千空たちを呼んでくる!」


「あ、クロムまって。レファティクアーノ。」


そう唱えると、クロムとカセキの汚れや傷が綺麗になり、ふたりとも少し元気になった。

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