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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






昨日に引き続き、わたあめ作りの試験は行われた。
今回は村人全員ではなく、千空とゲンの分のみ作られ、銀狼が2人の前に持って行った。


そして、いよいよ、実食の時となる。2人は同時にわたあめを口にする。
千空の方は美味い、というが、ゲンは某料理アニメにでてくる海原○山の声帯模写で、ダメ出しをおこなった。


銀狼はつい、もっとがんばるよ、と言ったあと、すぐに我に返り、こんな茶番やってられっかー!、や、こんなのんびりしてていいのかよー!とコック帽を投げ捨てながら叫ぶ。


ゲンと千空は、わたあめ作りをした経緯をもう一度説明し、ムラが出来るということは金の細糸作りでもそうなること、そして、その原因を突き止めなければ、と追加で説明した。


そして、みんなでわたあめ機を観察し、原因が、紐を引いて回転が反転する瞬間に回転力が落ちて、ムラが出来ることをつきとめた。


コハクが兄弟の絆的なもので、やら、グルグルまわしたら、とか言うがなかなかいい案がでない。
結局のところ人海戦術しかねぇか、と考えていたところにコクヨウがやってきた。


「しかし、人手の問題もある。これから冬備えだ。科学作業ばかりにマンパワーを当てられんぞ。ルーチェの力を借りたいところだ。」


「結局そこだよねぇ、石像復活させて人数増やすとかリームーだし。」


みんなはいよいよここで詰みかー、と頭を悩ませた。


少ししてなにかを閃いた千空がニヤリ、と笑う。


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