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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






「わ、た、あ、め?」


ルーチェが聞き返すと、なにやら黒い棒が刺さった丸い器を取り出してルーチェにみせながら説明する。


「あぁ、わたあめっつうのは、こいつに砂糖ぶち込んで、ぶん回すと、底の小せぇ穴から溶けた砂糖の糸がでてくる。その糸を木の棒にクルクルと回し付けた菓子がわたあめだ。」


ルーチェはピンと来てないのか、うん?と首を傾げる。その菓子をなぜ作るのか、ゲンの方をちらっとみると、俺もわかんない、というように、肩をすくめる。


「ここまでは、さっきコハクたちに説明した。さて、テメェらにクイズだ。じゃぁ、砂糖の代わりに金をぶち込んだらどうなると思う?」


「ん?ん?金の糸ができる!」


「正解。100億点だ。」


クロムが意気揚々と答えると、ふたりとも話が繋がったのか、なるほど、という反応を見せる。
クロムは、嬉しかったのか、金をだすぜ!と科学倉庫にいくも、千空が止めた。


「綿あめで、いちおう、な。テストはしねぇとな。」


「あぁ、味見、じゃない。テストはしないとねぇ。」


「っつーことで、ゲン、金狼と銀狼呼んでこい。あの兄弟の力がいる。」


「わかったよ、千空ちゃん。」


そう言ってゲンは門番をしている金狼と銀狼に声をかける。
千空たちクラフトチームはルーチェを混じえて、最後の仕上げといわんばかりに、木材きったり、縄をつくったり、と綿あめ機の最後の仕上げをおこなった。



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