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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






村に戻ったルーチェは村人に使ってもいい酒やみりんを聞き、水と一緒に煮詰める。
煮詰め終わったものを、即席でつくった土器の真四角のパレットに流し込み、魔導で急速に冷やすと、糖の結晶が完成した。


出来た糖の結晶をある程度の大きさに叩き割ってもらい、空いてる綺麗な瓶に詰めてもらう。


そんなこんなしてるうちに、大量の糖の結晶ができた。
子供たちがなになに?と近寄ってくるので、すこし多めにできた糖の結晶をさらに1口サイズに切り分け、子供たちに渡した。


糖の結晶のおかげなのか、魔導のおかげなのか、子供たちに懐かれて、魔導を教えてとねだられることになるのだが、それはまた別のお話で。


ルーチェは瓶をもって、急いで千空たちの元へといくと、なにやら千空たちも鉄を使った器具をクラフトしていた。


「千空、できた。けど、これなにに使うの?」


「ルーチェか。ちょうど出来上がったところだ。コハク、瓶の中の糖の結晶をこれで粉々にしてくれ。ルーチェ、その瓶をコハクに渡してやれ。」


そう言ってコハクに鉄の棒を投げ渡すと、コハクは難なくキャッチした。ルーチェはそっと、コハクに瓶をわたす。


コハクはわかった、といい、瓶の中の砂糖を見る見るうちに粉々にしていく。それをコハクが居たらみじん切りに苦労しないな、とか思いながら、先程の疑問を再度千空に投げかける。


「千空、さっきも聞いたけど、糖の結晶、なににつかうの?」


「あぁ、そっか。てめぇも外国人だったな。砂糖から作る綿あめっつう菓子があるんだが、それを作る。」


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