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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






「いいか?司達がせっせと作っている復活液のレシピ自体は簡単だ。なのに、俺らは石像1つ治しちゃいねぇ。材料の硝酸がねぇからだ。便や貝がらからつくれねぇこともねぇが、アホほど時間と量がいる。硝酸なしじゃ、火薬すら作れねぇ。司ならそれぐらいお見通しっつうわけだ。」


「科学用語が難しすぎていまいち話がみえんな。」


「分かりやすく優しく教えてちょ。」


千空はため息をついたあと、すこし考えた後に説明を再開する。


「つまり、銃あったとしても数打てねぇってバレてんだよ。オマケにこのまえ最強ジョーカールーチェさまも使っちまったしなぁ。きっちり大群整えて魔導強化した装備でアホみたいな数で攻めてくるだろうよ。」


「な、それはどういうことだ。ルーチェ以外にも魔導使いがいるというのか?」


ルーチェは千空に目配せしたあと、自分の母が生きていること、自分の母はもうやさしかった母ではなく、闇の力に飲まれたことなどを話した。


コハクたちは、絶句してだまりこむが、ゲンが現況を解説しだした。


「あちらは時間でひたすら増えていくからねぇ。オマケにルーチェちゃんよりも強い魔導士つき。こっちの火薬は増えないわ、ルーチェちゃんじゃ太刀打ちできないわ。ははは。」


「ど、どうすんのさ!そんなやばい状況。」


「そうだ。ルーチェで太刀打ち出来ないとなると、勝ち目は無い。なにか策があるのかね?」


金狼と銀狼の問に、千空は真面目な顔をしてルーチェの方をみた。


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