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幻想科学物語

第9章 Z=8 現代科学の灯火






その言葉で、静かになった雰囲気がまたザワザワと騒ぎ出す。
大人たちと千空はこの娘を育てた親の顔を見てみたい、と再び頭を抱える。


千空ははぁ、とため息をつき、ルーチェの方に向かってヅカヅカと歩いていく。


「いいか、ルーチェ。愛情表現すんなとはいわねぇけど、程々にしとけ。これ以上は大人が黙ってねぇぞ?」


「私も大人。」


「だぁ、もうそういうことじゃねぇ。大体ゲン、てめぇもてめぇだ。恋人繋ぎじゃねぇからいいようなものの、なぁに、しれっと手ぇ繋いでやがる。んなもん誤解してくれっていってるようなモンじゃねぇか。」


「あはは、めんご〜。」


ったくよぉ、とため息をつき、お説教するのに疲れたのかもういいわ、と呟いて、もってた魚を食べ尽くす。


ゲンとルーチェも村人から焼けた魚を受け取り、そのままかぶりついた。


2人は無言で魚を食べ進める。
途中、ルーチェがごめん、と小さく謝ると、これからは気をつけてね、とだけいって、また魚を食べ進めたのであった。


朝食が食べ終わるとコハクたち借りるぞーっといっていつもの科学王国民をラボ前に集合させ、軍議をおこなった。


「にしても、どうすんの?司ちゃん、千空ちゃんとルーチェちゃんが生きてることしっちゃうよ。」


「あぁ、しかも俺らが銃や火薬が作らねぇことも即効でバレんだろうな。」


周りは、どゆこと?や、へ?なんで?とクエスチョンマークを並べる。
千空は勿体ぶらず、解説してやるから、と口を開いた。


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