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幻想科学物語

第8章 Z=7 科学と魔導の融合






「それは、太陽の光女神様が導いてくださるでしょう。あとはその鍵とともにあなたのなかにあります。」


ルーチェは首を傾げるも母が曖昧にしたということはきっと騎士隊に係わるなにかだと言うことは理解したのか、頷いた。


シーラは、最後にといわんばかりに、透明な体ですっとルーチェを包み込む。ルーチェも今度はよけずに、母に抱擁を返した。


暫く熱い抱擁を交わす2人。お互いの感触を確かめるように、ゆっくりと時間をかけた。
しばらく抱擁を交わした後、ふふ、っと笑いあう。ふと、お互いが同時に瞳をあけ、視線をあわせた。


「素敵な仲間も出来たみたいだし、安心したわ。そろそろお迎えの時間ね。あなたが私を目覚めさせる日を待っているわ。」


「これまでが働きすぎ。せいぜいゆっくり休むことね。」


まるでまた会えるかのような会話。いや事実会えるは会えるのだが、その頃にはシーラは生きていないかもしれないというのに。


だが、互いにそうは思っていないのか、決してさよならという言葉をいわなかった。
ルーチェはなにか眩しい光に吸い込まれるような感覚におちいった。



ルーチェはゆっくりと目を開ける。
しばらくは視界がぼやけるのか、真っ暗だった。


暫くすると慣れてきたのか、そこは見慣れた天井だった。
ルーチェは体を起き上がらせここが自室であることを確認した。


「母様、必ず、救ってみせる。」


そう呟いて、首元の鍵のペンダントをぎゅっとにぎりしめた。


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