第8章 Z=7 科学と魔導の融合
「そっか。ルーチェちゃんなりに、シーラちゃんのこと大切に思ってたんだね。」
ゲンがそう言うと、ルーチェはこくこくと頷く。
そして、言葉を続けた。
「母様を殺したくない。けど、宵闇の魔導士となったのなら、私がやるしかない。とおもってる。」
「ルーチェちゃんじゃなきゃ、だめなの?」
ゲンの一言でルーチェはほうけたような表情を浮かべて顔をあげた。
が、すぐ視線を斜め下に逸らして淡々としゃべり続ける。
「わたしも少し考えた。弟子をとって、持てる知識を継承して味方を増やそうって。でも、魔導力を持って生まれたものはあの村にはいなかった。だから、私ひとりでやるしかない。」
そう言われてしまうとなにもいえなくなり、再び沈黙が訪れる。
ゲンは今日は話をするよりも休ませた方がいいと判断し、ルーチェの頭を少し撫でた。
「そっか。それなら、仕方ないね。ただ、ルーチェちゃんはもう科学王国民だよ。千空ちゃんも、俺も、村のみんなも力になれる事があればするつもり。だからさ、1人で抱え込むのだけはやめてね。」
「……力になれるって言っても、限界あるでしょ…」
「そうじゃなくてねぇ、ルーチェちゃん。魔導士はどうか分からないけど、普通の人間は話すだけでもゴイスー楽になるの。吐き出すとほらすっきりするでしょ?俺でもいいし、千空ちゃんでもいい、村の誰かでもいいからさ。ルーチェちゃん、自分のことあんまり話さないんだもん。シーラちゃんが過保護になる気持ち少しわかるよ。」
.