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幻想科学物語

第8章 Z=7 科学と魔導の融合






ルーチェは千空と話し終えたあと、千空の隣にピッタリとくっついており、千空の合図をまつ。
千空と言葉を交わしてから数秒が経過しただろうか。


白い花びらが舞い散るのがみえた。
ルーチェはスティックを素早く展開し、敵の向こう岸目掛けて構える。


「フラーム・エクスプロダム」


そう唱えると同時に発砲音が聞こえた。
ドンッ!という音が向こう岸から伝わる。ルーチェは敢えて崖をねらって爆破魔導を打ち込んだ。


ゲンは千空に飛び乗り、みんな逃げてとさけぶ。
千空もなかなかの猿芝居でゲンを軽く押しのけた。
押しのけられたゲンはそのまま橋の向こうへと一気に走り抜ける。


「氷月ちゃんも!この村で鉄砲が完成してしまった!!!」


氷月は橋の向こうへと逃げ切るゲンをちらっと見ただけで視線を千空たち村の方へと移す。


「ってことは、まさか、君が噂の…」


「くくっ、テメェらがトロイからとっくに完成したぞ。科学王国がよぉ。」


「へぇ、きっと大喜びですよ、司くんも。」


「あぁ、司に伝えろ。石神千空は生きている。科学の力で銃を100億丁ほど完成させた、とな。」


「ふーん、なるほど。では、彼女は居ないということですか。
まぁいいでしょう。今回は撤退します。」


そういって氷月は森の奥へと潜んで行った。
氷月の姿が見えなくなったことを確認して、千空は自身の隣をちらっとみた。


「もういいぜ、姿出しても。」


その声をきいて、ルーチェはすぐに姿を表した。


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