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幻想科学物語

第8章 Z=7 科学と魔導の融合





「あいわかった。とりあえず、私達も行こう。」


そうしてルーチェたちも橋に向かって走り出す。
少し走ったころだろうか。橋がもう少しでみえる、といったところでコハクがなにやら金狼の名前を叫び、武器を構えていた。


コクヨウは瞬時に相手が槍使いと見定め、敵に攻撃をしようとしたコハクを羽交い締めにする。
コハクは父から離れようとするがコクヨウもまた力が強くなかなかぬけだせれないでいた。


ルーチェは念の為と姿を消し、千空の背後へと近づいた。


「千空、そのままで聞いてほしい。どうしたらいい?」


「あぁ、こればかりはしゃぁねぇ。偽の鉄砲作るっきゃねぇ。ルーチェ、岸目掛けてなにか当てれるか。」


「火属性なら私の十八番。」


充分だ、そう言うと、カセキから鉄の棒を奪い取り、砂をつめだす。
その中に腰にぶら下げていたポーチから瓶を取り出して、中身を入れる。


「ん?何に使うんじゃ?鉄の筒を。」


「はったりに使うんだよ。カセキ、てめぇは離れてろ。」


「お、おん。わかったんじゃよ。」


そういって千空は火を鉄の筒に付ける。ついでに、ゲンにルーチェに合図を出すように指示をした。


「でも、ルーチェちゃん、どこにいるの?」


「俺の隣にベッタリ立ってんだろ。花びらでもふりゃ気づく。」


そう伝えると、橋の方へといき、偽の鉄砲を構える千空。
ゲンは構えたことを確認して、マジックで使う白い花びらを空中に散りばめた。



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