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幻想科学物語

第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と






2人はコクヨウの元へ行くと、挨拶を交わす。
そして、コクヨウは紹介したい者がいる、といい、みなの視線をあつめた。


「今回、御前試合で同列2位だったヘマタイトだが、その正体は巫女様の命の恩人、ここにいる女性、ルーチェというものだ。ルーチェは医術という人を治す知識をもっており、みなを守るための魔導というちからをもっておる。そして新たな長、千空の友人でもある粗相のないように。」


そうコクヨウが宣言すると、みなの時が止まったかのように固まる。
そして、数秒後経たずに、驚きの歓声があがった。


「げ、マジかよ……」


「ま、マグマを倒した麗人、私告白しようとおもってたのにぃ!」


「てことは、マグマは女に負けたってこと?」


歓声の後には好奇の目に晒される。本名を告げられるのはいいが、性別やら素性やらまで公になると、思うところがあったのか、ルーチェは軽くコクヨウの方をみた。


「コクヨウ殿。これは流石に…」


「あぁ、マグマのことか?言わんとしてることはわかる。だが、今回まけたのは彼奴の自惚れもあった。敵を舐めてた。それが原因だ。それよりも下手にお前の性別を隠しておく方が厄介だ。あと、素性については最初に告げておいた方がよかろう。」


それもそうか、とおもう。残念ながら自身の見た目の良さはそれなりに自覚してるのでコクヨウ殿の言う通りだ、と諦めた。
が、素性となると話は変わってくる。抗議をしようとしたらヅカヅカとこちらに向かってくる気配に気づき、そちらの方を向いた。



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