第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と
しばらくあーでもないこーでもない、と言わんばかりに頭をふったり無言で考えたりしているルーチェ。
ゲンは少し見兼ねたのか、ルーチェの頭をわしゃわしゃ、と撫でた。
「な、なにするの。」
「いやぁねぇ。答えでないことに考え込んでても仕方ないじゃん?だから今日はここまでにしよう?ね、ルーチェちゃん。」
「え、でも…」
「でも、じゃないの。少し寝よ?それに、この一週間、ルリちゃんの看病しててあまり休めてないんじゃない?クマもひどいし、顔色も。真っ白通りこして真っ青だよぉ?」
そう言われてはじめて、気だるいようなそんな感覚を覚える。
ルーチェは、突如やってきた眠気に抗えずあくびをした。
「ん、少し仮眠する。夕方くらいに起こして。」
「わかったよぉ。誰か来てもルーチェちゃんは夢の中ですぅっていっとくね。」
ゲンが見送る中、ルーチェは女子寮へと向かい歩いていった。
ルーチェが女子寮に入るのを見届けてからゲンは1人思考にふけっていた。
(ルーチェちゃん、敵のことばかり考えていて、シーラちゃんを殺すことにはあまり触れてなかったなぁ。やっぱ、殺す、だなんて本能的に抵抗あるよ。シーラちゃん、これどーすんの?ルーチェちゃんに重荷背負わせちゃってぇ。)
魔導士だろうが人だろうが、実の親を殺すことに抵抗があるのは人間としてなら当たり前の思考だ。
ならば、そのメンタルケアぐらいはしてやらないと、そう思いながら、空を見つめるゲンであった。
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