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幻想科学物語

第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と






ルーチェは、体の向きを半分千空たちの方にむけたあと、コクヨウ達をちらっと見て、また俯いた。


「千空たちが納得しても村人たちはどうかな。」


「あ゛あ゛?俺が村長なんだから、んなもん、説得ぐらいするわ。」


あっさりと答える千空ではあったが、大人たちはそうもいかないようだった。これまで黙って見守ってはいたが、納得はしてないのだろう。
コクヨウがこちらを見つめながら、口を開く。


「その、ルーチェとやら。貴様は妖術だけでなく、人の体も直せるとか。」


「…基本的な応急処置ぐらいなら。専門外のこともあるし、設備が無いから完全に治すことは難しいものも。」


「うむ。ならば、この村のために尽力はしてくれないか?先程はルリが悪化したからつい手がでてしまったが、昨日そなたがスイカのボヤボヤ病を直すためにその妖術を役立てた、と聞いておる。今もこうしてルリのことを案じてくれているのだろう?」


「医者として病人ほっとけない、それだけ。」


「ふむ、そうか。一先ずは信じよう。ルーチェ、そなたのことをな。」


「「コクヨウ様!」」


村長の言葉が決定打となったのか、ため息をついたあと、諦めたようにふふっと笑うルーチェ。そして、ジャスパーとターコイズをみる。


「…そこの2人は?」


「コクヨウ様がいうなら。従うさ。」


「昨日の試合は見事だった。武術指南もお願いしたいところではある。」


その2人の言葉で折れるしかない、と諦めたのか、コハクに手を離すようにお願いする。


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