第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と
ルーチェは俯いたまま自嘲する。
「千空、君ら科学者と我々妖術使い、いや魔導士は住む世界がちがう。科学はみなが同じルールで再現できる。魔導は違う。限られた者しか使えない。再現不可な力を誰が信じる。」
そんな力を誰が信じて受け入れるのか、そう呟くルーチェ。
千空は少し冷静になったのか、落ち着いた表情に戻してルーチェに言葉をなげかける。
「あぁ、テメーの力を危険だと思ったことねぇよ。そもそもてめぇ、誰かを傷つけるために魔導つかったか?俺らに必要な時だけ使ってんだろ。その気になりゃ、俺らやここにいる村を洗脳して支配することもできた。なのにそれをせずに一から信用築くというくそ面倒なルートを選択したのは、傷つけるためじゃねぇ。俺らを対等にみて、信じて欲しかったから、だろ?ちげぇか?」
「そもそも魔導でどうこうする気がなかった。それだけ。正体明かしたのもこのストーンワールドでは、魔導の力も有効活用していかないと復興までに時間がかかると判断した。千空、君の好きな合理的ってやつ。」
そういって立ち上がり、外に出ようと出口へとむかう。
が、コハクに腕をつかまれてその場から動こうにも動けなかった。
「コハク、離して。」
「ルーチェ、私は君がいてよかった、とおもう。千空たちが命がけで硫酸を取りに行った時も、スイカのボヤボヤ病を治すために尽力してくれたでは無いか。」
「それは、医者として当然のことしたまで。」
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