第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と
コハクの信念強い瞳にコクヨウは動揺する。
そして、クロムたちも、うんうんと頷いた。その様子にジャスパー、ターコイズ、コクヨウは何も言えなくなり、黙り込む。
少し時間が過ぎただろうか、暫くしてコクヨウが口を開いた。
「コハクたちがいうなら貴様ら2人を信じる。ただし、回復しなかったらわかってんだろーな?妖術使い共。」
「あぁ、それで充分だ。あと、妖術使いはルーチェだけな。」
さらっとルーチェの正体を暴露する千空。
ルーチェは、諦めたのかそれとも、先程首を絞められて力が入らないのか、はぁとため息をつくだけだった。
コクヨウはルーチェをまじまじとみつめる。
「な!ひとめみた時から不思議な者だと思っていたが、貴様はやはり。
金狼たちから少し話は聞いていたが実際にいたとは驚きだ。」
「騙しててすまない。出て行けと言うなら出ていく。元々ルリの治療を終えたら去る予定。」
ルーチェの弱々しい一言を聞いて、周りは絶句した。
もはや、ルーチェも科学王国民の1人として認識していたのに、ルリの治療がおわったら出ていく、といったのだ。
千空ははぁ、とため息をつきながらルーチェに向き直る。
「ルーチェてめぇ、なにぬりぃこといってんだ?」
めずらしく千空がドスの効いた声でルーチェにかたりかけた。ルーチェはその声を聞いても俯いたまま、何も言おうとしない。
「なぁ顔を上げろよ、ルーチェ。みんなの顔をみてみろよ!」
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