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幻想科学物語

第7章 Z=6 医者と魔導士と科学者と






千空の言葉に周囲はぽかんとする。
コクヨウもルーチェの首に込めた力を緩め、千空の方をむく。


「どういうことだ、千空。」


「あぁ、説明してやっからまずお医者サマから手を離してやってくれねぇか。こいつ居ねぇと答え合わせできねぇからなあ。」


コクヨウは渋々といった様子でルーチェの首元から手を離す。
ルーチェは、ゴホゴホと少し咳き込んだ後、ゆっくりと身体をおこした。


「さて、ルリの容態だがな、菌がいきなり本気出してきやがった。
周りの無害な菌にまで毒の遺伝子ぶち込んでお仲間増やしまくる、っつう技でな。肺炎レンサ球菌サマのスペシャル技だ。つまり、ルリは100億パーセント肺炎だ。サルファ剤ぶち込んどきゃ治る。そうだろ、お医者サマ?」


ルーチェはまだ呼吸を荒くしながら千空に向き直る。


「あぁ、咳が出る、ということは、体の中で細菌同士が戦っている証拠。ルリの肺の中で悪い菌に抵抗している細菌がいる。その抵抗している細菌にまけた悪い菌が体の外に出ることで、症状は楽になる。」


「と、お医者サマがいっている。つまり、これから1日2回、サルファ剤ぶち込みゃ7日でなおるっつうわけだ。」


「まだ言うか、貴様ら!」


コクヨウは納得がいかないのか、今度は千空目掛けて殴り掛かる。が、コハクが前に出て、コクヨウの拳をすんでのところで止めた。


「父上!これは妖術などというまやかしでは無い。科学という人類の叡智の結晶なのだ。私は、科学をそして2人を信じている。」


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